演出・脚色:ノゾエ征爾
出演:菊沢将憲
中川晴樹(ヨーロッパ企画)
陳元元
劇団「はえぎわ」主宰・演出・劇作家・俳優のノゾエ征爾が演出。
原作の『片腕』は川端が1965年に書いた短編小説で、「片腕をひと晩お貸ししてもいいわ」という文章から始まる。女が恋人に自分の身体の一部を貸し、身体から離れて喋るという、現実ではありえないことを、小説の枠を飛び越えて舞台上で表現する。主人公の「男」は片腕の存在に翻弄されながら、やがて自分の腕と付け替えたいという欲望に呑み込まれていく。ショーイング公演では、ノゾエ征爾の、独特で美しく、シュールレアルな世界観で、作品が演出され、演劇だからこそ描ける「日常の中の非日常」が描かれた。
初演は、2012年12月に台北の牯嶺街小劇場と東京の森下スタジオにてショーイング公演が実施された。台北では現地の日本人中学校でリーディング公演も行い、海外で普段触れる機会の少ない日本文学作品と演劇を学生に紹介。アフタートークでは作品に関心を持った学生達と意見交換を行い、作品作りのプロセス、アーティストとしての経験について話し、交流を行った。
2014年東京本公演ではキャストが変更され、南京出身の女優、陳元元が「娘」役を務め、男の役を京都が拠点の劇団、ヨーロッパ企画の中川晴樹が熱演した。
Photo by bozzo
Photo by Hideto Maezawa
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2012『片腕』 ワーク・イン・プログレスショーイング上演記録
東京ショーイング
@森下スタジオ
2012/12/26-28
原作:川端康成
舞台監督: 山下翼
照明: 森規幸(balance,inc.design)
音響デザイン: 井上直裕(atSound)
音響オペレーション: 根岸裕
フライヤーデザイン: 大野舞
衣装: 摩耶 (Atelier P.of S.)
制作:三浦彩歌
票券:丸田鞠衣絵
助成:公益財団法人セゾン文化財団
公益財団法人交流協会
片腕 / ONE ARM
原作:川端康成
脚色・演出:ノゾエ征爾
キャスト:
読む男 菊沢将憲
男 カトウシンスケ
娘 山縣美礼
台北ショーイング
@ 牯嶺街小劇場 2012/12/21~22
@台北日本人学校 2012/12/18
舞台監督:Mai Mai Yeh
照明/音響:Julia
衣装: 摩耶 (Atelier P.of S.)
制作:Po-fu Wu
票券:劉亮延
協力:陳玲玲
助成:公益財団法人交流協会
「片腕」台北ショーイング@グーリンチェ小劇場
撮影・Copyright: Chien You Wei